悩みは繰り返され、蒸し返され、人の心を蝕む

悩みのない人はほぼいないはずですし、いわばその状態があるのは当たり前だと言えます。

古来から人の悩みはだいたい同じだし、先哲はだいたいそれに対しての”処方箋”をすでに説いていたんだ、というコンセプトのこの本、非常に参考になります。

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皆さん、何らかの悩みで日々思い悩むこともがあるかと思います。

 

ただ、ワイルコーネル医科大学のロバート・L・リーヒらが行った調査では心配事の97%の事は実際には起こらないという調査結果がでています。

 

いささか乱暴に言ってしまうと、私たちが思い悩むことの大半、いやほとんどは取り越し苦労だということです。

 

人の心の中では、今ある悩みがぐるぐると回り続け繰り返され、頭にすり込まれ、それが心を蝕んでいきます。取り越し苦労に過ぎないようなことでも何度も思いだし、それによって、心のクセが形成されます。そして事あるごとに脊髄反射のように同じ感情に戻されてしまいます。

 

これではまさに、”感情の奴隷”状態です。

 

仏教ではこれを妄念と言います。実際は有りもしない事実を脳内で作り上げてしまい、その”見えざる敵”に一人で戦いそして敗れ、疲弊している状態です。

 

一度”抱えているもの”を精査が必要です。そんなに毎日毎日考える必要があることなのか。その感情を持ち続け、振り回されることで失われているものがないか、思いをはせる時間が必要かも知れません。